コミッショニングレターVol.23 No.1(1月号)

2024/01/25掲載

年頭のご挨拶

                                 BSCA 理事長 柳原 隆司

2024年の新年に際しまして皆様、明けましておめでとうございます。

日本政府が世界に向けた公約 2050年度ゼロエミッション達成まであと26年、中間目標の2030年まで、あと6年しかありません。この野心的な目標を達成するためには、第一に省エネルギーの徹底(オイルショック時の省エネ活動と同等の努力が必要)、第二に電化の推進、第三に再生可能エネルギーの大幅な増強、第四に需要と供給のバランスを調整するディマンド・リスポンスを積極的に実施する必要があります。

こうした目標を達成するためには建築及び建築設備における計画、設計、施工、運転管理・保全の各段階でコミッショニングを活用したQC(クオリティ・コントロール)PDCAサイクル(Plan, Do, Check, Action)を継続的に廻す必要があります。

40数年前に日本の電化製品や自動車などが「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と呼ばれたことがありました。これはメーカー各社がQCサイクルを社員全員が参加して少しづつ改良・改善を積み重ねた成果でした。これと同じように建築や建築設備の計画、設計、施工、運転管理・保全に関しても、コミッショニングというツールを活用して関係者(施主・設計者・施工者・運転管理者)の全員参加により、その機能・性能を改良、改善し、世界に誇れる成果を残そうではありませんか。当協会(BSCA)は皆様のご理解とご支援を受けてコミッショニングの一般化・常態化を推進してまいりたいと思っております。

BSCA設立20周年記念シンポジウムin中部

BSCA設立20周年記念シンポジウムin中部

 

BSCAでは2024126日(金)に「BSCA設立20周年記念シンポジウムin中部 -ビル用マルチパッケージ型空調の適正な設計とコミッショニング-」を開催いたします。

ビル用マルチパッケージ型空調(以下、ビルマル)は、その取扱いの容易さと柔軟な適用性から中小建物のみならず、大規模建物にも多く採用されています。採用事例が増加する一方で、設計時の機器容量の選定や運用時の換気・加湿性能に対する課題が指摘されるケースも少なくありません。そこで、本シンポジウムでは”ビルマルの適正な設計とコミッショニング”についての議論を目標に、建築物省エネ法における非住宅建築物の省エネ基準適合率と外皮・設備設計仕様の実態や今後施行予定の改正法における省エネ基準の強化等についての基調講演ならびに、ビルマルの設計・稼働実態と設計のポイントについてご講演頂きます。そして、ディスカッションでは今後のZEB普及促進も勘案しながら、ビルマルの適正な設計にはどのようなコミッショニングが必要かについて議論します。

2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、多くの建物で採用されているビルマルの適正な設計・運用を実現するために重要な情報が得られる機会ですので、多くの方のご参加を期待しております。

 

申し込みの受付は終了いしました。多数お申込みありがとうございました。

 http://www.bsca.or.jp/event/?p=1811

 

◆開催日時 2024126日(金) 13:3016:40(受付1230~

◆会場   ウインクあいち 1301会議室(愛知県名古屋市中村区名駅4丁目4-38)及びZOOMによる配信

◆定員   90名(現地:35名、オンライン形式:55名)

◆参加費  BSCA会員(正会員・賛助会員)3,000/人、非会員5,000 /人、学生無料

◆主催   特定非営利活動法人 建築設備コミッショニング協会(BSCA

◆協賛   空気調和・衛生工学会中部支部、日本建築学会東海支部、建築設備技術者協会中部支部、愛知県設備設計監理協会 (交渉中)

◆プログラム                              

司会:田上 賢一(新菱冷熱工業) 

13:3013:40 趣旨説明 中部大学 山羽基

13:4014:40 基調講演  令和64月より始まる改正建築物省エネ法による規制強化

~非住宅建築物の新基準に適合させるための外皮・設備設計仕様とは~

国総研 主任研究官 宮田 征門

14:4014:50 休憩

14:5015:30 講演1    個別分散空調システムの設計・稼働の実態()

佐藤エネルギーリサーチ 佐藤誠

15:3015:50 講演2    個別分散空調システム設計のポイント()

日建設計 佐藤孝輔

15:5516:40 質疑応答・パネルディスカッション 

コーディネーター:山羽基

BSCA設立20周年記念シンポジウムin東京

BSCAでは2024216日(金)に「BSCA設立20周年記念シンポジウムin東京 -コミッショニングの推進を目指して-」を開催いたします。

2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことが宣言され、省エネルギーを徹底し再生可能エネルギーを最大限活用することが示されました。カーボンニュートラルの実効ある実現に向けて、建築設備の性能に対するコミッショニングの重要性と必要性はますます高まってきています。そのような中、今回のシンポジウムは、関係者の方々にコミッショニングの事例について講演いただき、コミッショニングの効果を認識頂ける内容となっておりますので、多くの方々の参加をお待ちしております。

 

申し込みは下記HPよりお願いいたします。

 http://www.bsca.or.jp/event/?p=1815

 

◆開催日時       2024216日(金)13:3016:05

◆会場              ビジョンセンター浜松町6E(東京都港区浜松町2-8-14)及びZOOM配信

◆定員              100名(現地40名+オンライン形式60名)

◆参加費           BSCA会員(正会員・賛助会員)5,000/人、非会員10,000 /人、学生1,000

◆主催    特定非営利活動法人 建築設備コミッショニング協会(BSCA

◆協賛              (公社)空気調和・衛生工学会(予定)、(一社)日本建築学会(予定)、(一社)建築設備

技術者協会(予定)、(一社)建築設備綜合協会 (予定)、(一財)ヒートポンプ・蓄熱セ

ンター (予定)、(一社)日本ビルヂング協会連合会 (予定)、(一社)ESCO・エネルギ

ーマネジメント推進協議会(予定)

◆プログラム

13:3013:35          趣旨説明                    

BSCA理事長 柳原隆司

13:3514:05          基調講演 (仮題)各種環境評価とコミッショニング

慶應義塾大学理工学部 システムデザイン工学科 伊香賀俊治

14:0514:10          質疑応答              

14:1014:40          講演1(仮題)Cxを普及させるには。設計者が考えるCxの利点と事例

株式会社久米設計 環境技術本部 上席専門部長 横山大毅

14:4014:45          質疑応答

14:4514:55          休憩

14:5515:25          講演2(仮題)東京電力東尾久ビル本館におけるリニューアルZEBの実現

東京電力ホールディングス株式会社 土木・建築統括室 久保井大輔

15:2515:30          質疑応答

15:3016:00          講演3(仮題)虎ノ門エリアにおける機能性能検証の取り組み

          森ビル株式会社 設計部設備設計部設備設計3グループ 課長 浅利直記

16:0016:05          質疑応答

BSCA設立20周年記念シンポジウムin関西

日本政府は、2050年カーボンニュートラルの実現、また、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指し、ZEHZEB の普及、省エネ改修の推進、高性能断熱材や高効率機器、再生可能エネルギーの導入のための様々な支援を行っています。しかしこれらは、正しい設計、施工、検証、運用がなされなければ、実際の省エネ・省CO2の実現は難しいでしょう。BSCAは、そのキープロセスがコミッショニング(以下、Cx)だと考え、その推進活動を続けています。

ここ数年、ビジネスベースのCxプロジェクトの事例が増えてきており、BSCA主催のシンポジウムでも毎年3件ずつBSCAが資格認定しているCxPEが主導したCxプロジェクト事例の発表を行っており、今回のシンポジウムでも、第1部として全学でCxの実施を推進されている立命館大学施設の事例を発表します。

今回は、第2部「Cxビジネスの更なる拡がりを目指して」というテーマを設けています。まず、国内のCx実施が義務付けられている米国資本の施設のCxに関する発表です。BSCAには、米国資本の国内のデータセンター建設工事に携わる関係者からCx事業者(Cxプロバイダ、以下CxF)を紹介してほしいという要望が寄せられ、また、在日米軍施設のCxを行っている米国のCxFの方からは、日本国内のCxFCx実務者を探しているため協力してほしいという問い合わせがありました。そこで、日本で米国資本のデータセンターのCxプロジェクトを実際に行っているCxFの方と、前述の在日米軍施設のCx対応をする日本のCxFパートナーを探している米国CxFの方のお二方に、それぞれデータセンター、米軍施設のCx業務要件や実施内容について発表していただきます。

続いて、多数のビルを所有するオーナーによるインハウスCxの実施展開に関する発表です。環境経営視点から、保有アセットの脱炭素化(省エネ促進)の課題に対応するため、インハウスでのCx事業を展開する活動について発表していただきます。

最後に、CxFとして企業活動をしているBSCAの理事から、エネルギーサービスのCxや企業のCx事業化のアドバイザリーなどの業務事例を紹介しながら、Cx事業の拡がりについてお伝えします。

Cxビジネスに役立つ情報が盛りだくさん提供される内容となっていますので、ぜひ参加をご検討いただければと思います。

申し込みは下記HPよりお願いいたします。

http://www.bsca.or.jp/event/?p=1833

 

◆開催日時       202431日(金)13:20-17:15

◆会場              TKPガーデンシティー京都タワーホテル6階ナポリ・ミラノ

京都市下京区烏丸通七条下ル東塩小路町721-1

◆定員              150名(現地50名+WEBZOOM100名)

◆参加費           BSCA会員(正会員・賛助会員)5,000/人、非会員10,000 /人、学生1,000

◆主催    特定非営利活動法人 建築設備コミッショニング協会(BSCA

◆協賛              公社)空気調和・衛生工学会(予定)、(一社)日本建築学会(予定)、(一社)建築設備  技術者協会(予定)、(一社)建築設備綜合協会 (予定)、(一財)ヒートポンプ・蓄熱センター (予定)、(一社)日本ビルヂング協会連合会 (予定)、(一社)ESCO・エネルギーマネジメント推進協議会(予定)、(一社)関西ESCO協会・建築エネルギー懇話会 

◆プログラム

13:2013:30          趣旨説明                    

BSCA名誉理事長・京都大学名誉教授 吉田治典

13:3014:00          基調講演 建物制御と人体生理・心理 

   立命館大学教授 近本智行 

 

1部 トータルコミッショニングプロジェクト事例紹介                

14:0014:35          立命館大学びわこ・くさつキャンパス教室棟熱源空調改修工事トータルCx事例

          概要説明      清水優貴(学校法人立命館) (10分)

          設計フェーズのCx 得能正樹(山下設計)     10分)

                 施工フェーズのCx 橋本 翔(ダイダン)      10分)

                まとめ        岡 敦郎(Cx企画)      5分)

14:3514:45   休憩

 

2部 コミッショニングビジネスの拡がり

14:4515:15          米軍施設のコミッショニング要件と実施内容について

RyanChan氏+日本人スタッフ

15:1515:45          データセンターのコミッショニング要件と実施内容について

                  Sygna Japan 発表者未定

15:4516:05          保有アセットのコミッショニングの実証と事業モデルの検討について

NTTアーバンソリューション 北村義雄

16:0516:20          コミッショニングビジネスの拡がり 

~ 様々な分野のコミッショニング・Cx企画の委託案件より ~

Cx企画 松下直幹

16:2517:05          質疑応答・パネルディスカッション 

コーディネーター:前出 吉田治典

活動実績 活動予定 他

◆協会活動実績 (2023/12)

20231215日   第4回理事会

20231215日   第4回企画運営委員会

◆協会活動予定 (2024/12024/2 )

202411920日  第13回(2023年度)CxPE(性能検証技術者)資格研修会

2024126日    BSCA設立20周年記念シンポジウムin中部

202427日     第5回企画運営委員会

2024216日    BSCA設立20周年記念シンポジウムin東京

 

◆編集者より

 明けましておめでとうございます。

 昨年は職場が変り、変化の多い一年でしたが、生活も落ち着いて参りました。今年は腰を据えて仕事に取り組んで行きたいと思います。本年も宜しく御願い申し上げます。

 

◆編集長より

    新年あけましておめでとうございます

Cxレターを発刊し始めて23年目となります。これからもよろしくお願い申し上げます。

今年は辰年ですが「たつ」は竜のことを指し十二支(子,丑,寅,卯,辰,巳,午,未,申,酉,戌,亥)の中で唯一、空想上の生き物だそうです。皆様ご存知でしたでしょうか?

金運も運気も仕事も「竜」のように勢いよく天の上るような年になってほしいものです。

 

  

  ◆企画制作

   編集者:三浦(建築設備コミッショニング協会 企画運営委員)

編集長:大石(建築設備コミッショニング協会 企画運営委員)

 WEB版作成:小澤(建築設備コミッショニング協会 事務局)

 

※本誌に掲載した著作物の著作権は、特定非営利活動法人建築設備コミッショニング協会が所有します。許可無く複写転用することをお断りいたします。

お問合せメール:bsca_mail@bsca.or.jp(@を半角に)

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