Cx技術者・役割

1)CxPE(Commissioning Professional Engineer)登録技術者とは

建築設備のコミッショニング過程の実効性を高めるためには、コミッショニングをマネジメントする技術者が必要です。
この技術者には、次の素養が求められます。

  1. コミッショニング過程を理解し、コミッショニングをマネージする技術を有する。
  2. 建設プロセスを理解しており、設計者・施工者等の関係者とのコミュニケーションができる。 
  3. コミッショニング対象範囲で発生した問題点について、自身の専門領域から適切な助言ができる。 
  4. 公正な視点で判断できる倫理観を有する。

このような人材を“性能検証技術者 (CxPE) ”と位置付けています。
CxPEは、自身の技術分野を資格に明示しています。空調・衛生設備技術の素養を持つ人は、CxPE[空調・衛生]と電気設備技術の素養を持つ人は、CxPE[電気]と表記されます。

CxPEになるには

  • 毎年12月に開催する2日間のCxPE資格研修会にBSCAのホームページから申込を行う。
    7月頃にホームページに開催案内(申込)がアップされます。
    CxPE資格研修会の受講にあたっては、実務経験についての受講要件があります。
    受講にあたっての要件は、下記URLの2)研修・資格試験に掲載の表を参照下さい。
    http://www.bsca.or.jp/qualification/cxpe.html
    直近の開催案内は、こちら
  • CxPE資格研修会を受講し、研修会の2日目に実施される修了試験に合格する。
    修了試験の合否結果は4月初旬に連絡され、合格の場合は合格通知証および資格登録関連書類が送付されます。
  • 資格登録関連書類に必要事項を記入して、指定期日までに事務局あて送付する。
    CxPEの登録にあたっては、BSCAの個人会員であること、所定の2つ以上の資格・学位を有していることが要件となります。
    資格登録にあたっての要件は、下記URLの3)資格登録に掲載の表を参照下さい。
    http://www.bsca.or.jp/qualification/cxpe.html
  • 資格登録関連書類を送付頂いた後、CxPE資格研修小委員会にて登録の可否を審査し、4月下旬を目途に結果を通知します。
  • 6月頃にBSCAホームページに新規登録者の登録情報を公開します。

2)CxTE(Commissioning Technical Engineer)登録技術者とは

建築設備のコミッショニング過程では、機能性能試験や運転の最適化などの実際的な検証業務を実行できる技術者が必要です。
この技術者には、次の資質が求められます。 

  1. 性能検証チームの一員としてCA 並びにCxPE の指示に従い、
    性能検証業務を遂行できる技術を有する。
  2.  計測技術と分析能力に優れ、試運転調整や自動制御の専門的知識を持ち、現場における検証業務を的確に実行できる。
  3.  データ処理ツールやシミュレーションの活用に優れ、故障検知・診断の専門的知見を持ち、システムの最適化および最適チューニングが実施できる。 
  4.  データ分析の技術と設備システムの知識を幅広く有する。 

このような人材を“性能検証専門技術者(CxTE)”と位置付けています。
CxTEは、いずれCxPEになる予備軍でもあります。
CxTEは、自身の技術分野と業務対象とする検証範囲を2つの分野に分類しています。

■ CxTE-A:計量・計測、データ分析・処理技術に秀でた技術者 
■ CxTE-B:Cxツールやシミュレーション技術に秀でた技術者 

CxTEになるには

  • 毎年10~12月に、関西と東京でそれぞれ1回開催するCxTE講習会にBSCAのホームページから申し込みを行う。8月頃にホームページに開催案内(申込)がアップされます。
    直近の開催案内は、こちら
  • CxTE講習会を受講し、修了証を受け取る。なお、修了証は、講習会終了後2週間以内に送付されます。
  • BSCAの個人会員になる。
  • CxTE登録申請をホームページから行う。
    登録手順は、以下の通りです。

    ▼ 登録の前に、下記の注意書きを必ずご確認ください。
    http://www.bsca.or.jp/wp-content/uploads/sites/6/2014/11/cxte_notes_no1.pdf

    ▼ 「登録申請フォーム」から申請してください。
    http://www.bsca.or.jp/member/member/?act=new

    ▼ 登録には、BSCA 個人正会員になって頂くことが必要です。
    登録申請時の最初のチェックで、会員でない方は当協会に入会して頂く必要がある旨のメールをお送りします。入会が確認されたら、引き続き先の登録に進めます。
    http://www.bsca.or.jp/members/

  • 登録が完了されたら、CxTE講習小委員会で確認後、登録番号を通知するとともに、当協会のホームページにて、登録情報を公開します。

3)CxF(Commissioning Firm)登録事業者とは

コミッショニング業務を受託できる適切な組織について情報が欲しいという要望に応えるため、2015年4月から、コミッショニング事業者(CxF、FはFirmの意味)登録制度を開始し、事業者情報をホームページ等で広く社会に公開しています。
コミッショニング事業を発注したい組織からの問い合わせに対し、特定のCxF登録組織を推薦することはせず、ホームページの閲覧者が、CxPE資格者・CxTE登録者数とコミッショニングに類する事業の実績を見て、独自に判断してもらいます。
組織である賛助会員や個人事業主である個人会員におかれましては、ぜひCxFへの登録をご検討ください。

CxFになるには

当協会の賛助会員となり、CxPE有資格者もしくはCxTE登録者が少なくとも1名いることが条件です。
CxFの登録については、こちらを参照ください。

4)コミッショニングの実施体制

 コミッショニングは、業務を遂行するための知識と技術を持った性能検証責任者(CA、Commissioning Authority)が指揮を執ります。そして、コミッショニング業務の対象に応じて、CAに加えて各種設備の設計・施工・運用などの専門に特化したCxPEやCxTEに参画を求めて性能検証チームを構成します。
 コミッショニング業務を遂行できる企業団体をコミッショニング・プロバイダーといいます。プロバイダーは複数のコミッショニング性能検証技術者を抱えているので効率的かつ適確に業務が実施できます。

5)BSCAで規定している資格・登録制度

当協会では、CxPE(Commissioning Professional Engineer)やCxTE(Commissioning Technical Engineer)の個人技術者向けの制度を設けています。

毎年、7月頃に開催案内をホームページに掲載します。
また、2015年度からCxF(コミッショニング事業者、FはFirmの意味)の登録制度を始めました。

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