よくあるご質問

コミッショニングとは何か

A1.省エネ改修提案、エコチューニングは、運用改善による省エネを主目的とし、運転スケジュール・設定温度・制御ロジックなどについて、即効性のある運用改善策を抽出するのが特徴です。

これに対して、コミッショニングは、新築建物ではオーナーやユーザーが求める建築設備への発注者の要求性能(OPR)を定め、その要求通りに企画・設計、施工、運用されていることを検証するプロセスです。
また、既存建物では、現状の運用性能を調査・分析し、性能向上のための必要な改善、調整、運転方法を提案し、それらが実現していることを検証するプロセスです。
A2.ESCOは、契約に基づいて光熱費削減を保証する点が大きな特徴です。
コミッショニングは、建物所有者の目標を実現するための品質管理プロセスです。
コミッショニングでは建物所有者の改善要求(OPR)をもとに、省エネ化や室内環境改善といった目標に向けた改善手法の提案、改善対策の実施管理、性能検証を推進します。

設計事務所、施工会社などが対策実施を担うのに対し、「建物所有者の代務者」の立場でプロジェクトをマネジメントすることがコミッショニングの主なミッションになります。

コミッショニングではESCOのように光熱費削減を保証することはしませんが、省エネ等の対象や対策を幅広く検討し、建物所有者も含めた多くの関係者間で合意しながら進めるところに大きな特徴があります。
A3.過去にコミッショニングを実施していない建物は、コミッショニングを実施することで省エネ効果を得ることができる可能性がございます。また、調査に必要な情報が充実している建物はスムーズなコミッショニングの実施が期待されます。

    (1)調査に必要な情報が充実している案件
  • a. 過去の蓄積データが容易に取得できる案件
  • b. 竣工図・完成図書などの竣工書類が容易に提供できる案件
    (2)新築、大規模改修後にコミッショニングを実施していない案件や初期設定のままの案件
  • ・新築竣工直後、大規模改修後にコミッショニングを実施していない案件
  • ・竣工時に施工者が設定した制御パラメータのままで運用している案件
    →コミッショニングにより利益享受の可能性が高い
A4.コミッショニングの実施により省エネが実現できる可能性があります。
中小規模建物の個別分散空調システムにおいても、集中コントローラーや手元リモコン操作器の機能を十分に活用したり、パッケージエアコンの蒸発温度の設定などの機器内部の制御パラメータを適正化したりすることで、省エネルギーを実現できるケースが多く存在します。
これらの項目の多くはメーカー系サービスマンでしか調整できないことから、Cxメンバーに個別分散空調システムのメーカーやベンダーを加えることも検討に値します。
A5.BEMSが無い建物の場合でも、省エネ検討の実施は可能です。
日報、月報、年報などのエネルギーデータやエネルギー会社の請求書のデータを活用し、建物データ(建物全体のエネルギー消費量)を確認する方法もあります。

現状確認では、施設資料や設備管理者、設備運転者からのヒアリング情報、運転データや試験データによって既存建物の状況を把握し、課題に関係する問題点とその原因を明らかにしたうえで、効果的な対策とその実施方法を決定しますが、既存の計測ポイントが不足していたり保存期間が短すぎたりする場合には、まずは基本情報の把握と現地調査およびヒアリング、既存データの分析によって不具合を把握し改善対策を検討し、その結果からOPR達成のためにより詳細な調査・分析が必要と判断された場合には、発注者と協議し計測ポイントの追加や期間を限って行うデータ計測(テンポラリー計測)などを行います。

コミッショニングに対する建物所有者の認識

A6.コミッショニングを実施した建物所有者からは、下記のような点が評価されています。

  • ・OPRの作成を通じて高いレベルの目標設定ができた。
  • ・ステークホルダーとの合意形成がスムーズであった。
  • ・専門知識を持ったCx技術者が計測データに基づき改善提案し、効果検証したうえで、次の改善につなげるという見える化されたプロセスの実施。
  • ・目標設定から検証までの経緯や根拠を全て文書として残せた。
  • ・要求性能が満たされていることを実際に確認できた。
  • ・建物使用者に対して省エネレポート等を通じて省エネ意識が醸成できた。
  • ・業務引継ぎの際に運用マニュアルが有用であった。
  • ・限られたコストの中で、可能な限り高い省エネ性能を目指す目標が達成できた。
  • コミッショニングの実施

    A7.建物所有者様にてご用意いただく文書テンプレートを準備中です。公開は2026年6月頃を予定しております。
    A8. インハウスに技術者がいる場合は、必ずしもCxFに委託する必要はございません。
    インハウスでコミッショニングを実施する場合も、ガイドラインやマニュアルを理解していただくことで、より効果的なコミッショニングが実施できます。
    また、インハウスに技術者がいる場合も、部分的にコミッショニングを委託するケースもございます。
     
  • ・一般的な設備についてはインハウス技術者にてコミッショニングを実施
  • ・特殊設備やAIなどの先端技術については専門家に委託
  • A9.議事録は要点をまとめている文書ですが、記録書には細かい点も含めて議論の経緯がしっかりと残されている書類になります。
    合意形成の経緯がまとめられている点が大きな違いとなります。
    A10.建物竣工直後や大規模改修工事後がベストですが、コミッショニングを実施していない建物では運用中の建物でも効果が出るケースが多々あります。
    新築竣工直後や大規模改修工事後にコミッショニングを実施していない案件では、設計性能を十分に発揮できていないケースがあります。竣工時に施工者が設定した制御パラメータのまま一度も見直しをせずに運用している案件も、同様に実態と乖離した設定で設備運用されている可能性が高いです。
    こうした案件では、早い段階でコミッショニングを実施して適正なチューニングを行えば、その後⾧期にわたり削減メリットを享受し続けることができます。
    A11.建物所有者が考える要件を大局的な視点で整理し、要求性能を具体的に記載します。
    現状の課題を把握されている場合は、その課題についての文書化がOPRになります。

    (例)
  • ・建物全体の空調設備を対象とし、運用改善やチューニングといったローコスト対策を通じて、対象設備のエネルギー消費量を30%低減することを目標に、現状課題を調査すること。
  • ・5年後に予定している熱源システムの更新工事に向けて、現状の課題を整理しながら、費用対効果の高い(単純投資回収期間2年以内)省エネ対策を検討すること。

  • 企画フェーズでは定性的な目標をお示しいただければ十分です。
    CxF(コミッショニング事業者)にて調査、検討を実施する過程で、具体的・定量的な目標に深度化し、建物所有者へご提示します。
    A12.建物規模、実施内容により異なりますが、一般的には下記の期間で実施します。

    調査フェーズ:約3~6ヶ月
    対策実施フェーズ:約1~2年
    対策実施検証フェーズ:約1年
    A13.発注者・CxF(コミッショニング事業者)および関連会社を含めたチームを編成し、検討・対策を一体的に議論し実施します。
    A14.コミッショニング業務を受託できる適切な組織について情報が欲しいという要望に応えるため、2015年4月から、コミッショニング事業者(CxF、FはFirmの意味)登録制度を開始し、事業者情報をホームページ等で広く社会に公開しています。

    下記ホームページをご参照ください。
    https://www.bsca.or.jp/owner/owner_cxf.php
    A15.登録されているCxF(コミッショニング事業者)は専門知識と実務経験を有する者として登録されておりますので、まずはこちらにご相談いただくことをお勧めいたします。
    また、日頃お付き合いのある設計事務所様や建設会社様の中にも、コミッショニング業務に対応可能な企業がある場合がございますので、お問い合わせいただくのも一つの方法かと存じます。

    コミッショニングの費用

    A16.建物規模や空調システムにより異なりますが、一般的には光熱費削減による投資回収年数は2~3年となっています。コミッショニングにかかる費用の内訳は下記が想定されます。
  • ・Cx会議にかかる労務費
  • ・Cx計画書の作成にかかる人工
  • ・現場調査、計測などにかかる人工
  • ・データ分析、改善策の検討にかかる人工
  • ・シミュレーションなどの検討にかかる人工
  • ・OPRのアップデート、作成にかかる人工
  • ・(改修工事などを伴う場合)設計、施工に関するレビュー、発注仕様書の作成
  • ・Cx報告書の作成
  • ・運用マニュアルの作成
  • ・事務経費
  • ・その他
  • A17.コミッショニング自体に対する補助制度は現時点ではございません。
    ただし、省エネ改修や省エネの取り組み内容によっては助成対象となるものもございますので、自治体もしくはコミッショニング事業者(CxF)などにお問い合わせください。

    コミッショニングのガイドライン・マニュアル

    A18.コミッショニング協会のホームページに掲載しております。
    どなたでも閲覧、ダウンロードが可能となっておりますので、ご参照ください。
    https://www.bsca.or.jp/owner/guidelines.html
    A19.建物所有者向けのガイドラインに記載された内容をご理解いただくことで、より効果的なコミッショニングが実施できます。
    ガイドラインは無料となります。
    コミッショニング協会のホームページに掲載しております。
    どなたでも閲覧、ダウンロードが可能となっておりますので、ご参照ください。
    https://www.bsca.or.jp/owner/guidelines.html

    また、建物所有者向けのガイドラインとは別に、技術者向けにコミッショニングマニュアルがあり、これは建築設備コミッショニング協会にて販売しています。

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