2016年BSCA Cx事例紹介シンポジウムin東京 

※お申込みの受付は終了致しました。

2016/01/20 掲載

 

コミッショニングの実施には建築や建築設備システムの性能に関する幅広い知識だけではなく、コミッショニングに特化した特有の資質と経験をもつ技術者が不可欠であると考え、BSCAでは2009年からCxPE資格認証制度を、2012年からはCxTE登録制度の運用を開始し、技術者の育成を行っています。さらに、これら個人を対象とした制度に加え、コミッショニング業務を遂行する組織(企業等)を対象にして、2015年4月から新たにコミッショニング事業者(CxF:Cx Firm)登録制度も開始しました。(現在、CxPE資格者 61名、CxTE登録者47名、CxF登録事業者8社)BSCAは、これらの個人・組織向けの諸制度を活用して、コミッショニング業務を設計や工事の質を高めるサービス業務の一環ではなく、独立の事業として実施されることを目指しています。このことを念頭において、実用的Cxの普及を図ることを目的に、今回のシンポジウムでは最新のCx実施例を紹介致します。

開催報告

平成28年3月11日に千代田区の「中央大学駿河台記念館」にてCx実施事例紹介シンポジウムin東京を開催しました。建物オ-ナ-、施設管理者、設計事務所、ゼネコン、サブコン、自動制御ベンダ-など関連業界から多岐にわたる98名の方々の参加を頂きました。当日は奇しくも東日本大震災の日に当たり、開催に際し、参加者全員で犠牲になられた方々に黙とうをささげました。
今回のシンポジウムはBSCAの資格制度に関連した組織や個人が関わった案件を含む最新のCx実施例を発表しました。まず「なぜ日本の自動車や家電製品が世界レベルの高品質を実現できているのか。それはPDCAサイクルがしっかりと機能しているからである。建築物は自動車とは違って各々の性格が異なるが、省エネ・省CO2を実現するにはコミッショニングを使ってPDCAをしっかり回すことが重要である。今後の参考に最新のコミッショニング事例を紹介する。」との開催趣旨説明があり、各事例が紹介されました。事例は、オ-ナ-側がCxの必要性や重要性を認識して導入した事例が多く、複雑で特殊な熱源・空調システムの最適化、LEED取得、標準的な熱源システムの性能向上、性能検証・評価の客観性などを主な目的としたもので、Cx適用のメリットを理解するとともに、Cxの重要性や今後の展開の可能性を十分期待できる内容の発表でした。また討論会においては,性能向上が図れた詳細な技術論や運転管理者のレベル向上について議論をはじめ、Cx適用によって得られる効用についての意見交換が活発になされ、予定時間が足らないくらい盛況な様相のうち終了致しました。

1).「虎ノ門ヒルズ森タワ-」 大規模なテナントオフィスビルの空調設備に潜顕分離方式を導入するとともに中温冷温水を採用しました。繊細かつ複雑さを含んだ高度な空調システムであるため、専門家による運用段階のCxを実施することにしました。また、国交省の「省CO2先導事業」に採択され、技術導入の成果報告にもCxを適用する予定です。
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2)  「NTTファシリティ-ズ新大橋ビル」 「ICTを活用した快適性と省エネルギー性を両立したビル」の実現をコンセプトに建設したビルです。NTTファシリティーズの研究開発本部が入居しており、実証実験型オフィスとして活用しています。2015年にLEED-NCのGOLD認証を取得しました。
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3) 「清水建設本社」 清水建設本社は都市型超高層オフィスのZEBの実現を目指して計画されました。放射空調を軸とした環境技術を多数導入し、運用開始してから既に約3年半が経過しています。本講演では、導入した環境技術の最適化を図るためのチューニング事例やエネルギー使用量実績について紹介します。ファイルダウンロ-ド
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4) 「大阪駅地域冷暖房施設」 本施設は、オーソドックスな省エネルギー手法で構成された熱源構成でありながら、最適な運転予測・実施・改善を徹底的に行うことで、全国トップレベルのプラント効率を発揮しています。本講演では、これらの取り組みについて紹介します。
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5) 「東京電機大学東京千住キャンパス」 本学の中核キャンパスとして都市型キャンパスの未来形を目指して計画されました。施設面においては、省CO2エコキャンパスの実現のため各種の先端的環境技術を適用しており、国交省の「住宅・建築物省CO2推進モデル事業」に採択されました。本講演では、計画・設計段階から定常運転段階である現時点までの「性能評価」の取り組みとその効用について紹介します。
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イベント概要

開催案内 開催案内はこちら
開催日程 2016年3月11日(金) 13時30分~17時50分
開催場所 中央大学駿河台記念館6F -610号室
(住所:東京都千代田区神田駿河台3-11-5、最寄駅:JRお茶ノ水駅又は地下鉄新お茶ノ水駅)
定員 80名
参加費(会員) 4,000円(個人会員及び賛助会員の組織に所属する人)
参加費(一般) 6,000円
申し込み締切り 2016年3月8日(火)
主催 建築設備コミッショニング協会
協賛 (公社)空気調和・衛生工学会、(一社)建築設備技術者協会、(一社) 建築設備綜合協会、(一財) ヒートポンプ・蓄熱センター、(一社)日本ビルヂング協会連合会、(一社)ESCO推進協議会、(一社)関西ESCO協会、NPO法人地中熱利用促進協議会、建築エネルギー懇話会、(一社)日本建築学会
13:00-13:30 受付
13:30-13:40 開催趣旨説明
柳原隆司(BSCA副理事長・BSCA・CxPE/東京電機大学特任教授)
13:40-14:20 事例1).「虎ノ門ヒルズ森タワ-」
大規模なテナントオフィスビルの空調設備に潜顕分離方式を導入するとともに中温冷温水を採用しました。繊細かつ複雑さを含んだ高度な空調システムであるため、専門家による運用段階のCxを実施することにしました。また、国交省の「省CO2先導事業」に採択され、技術導入の成果報告にもCxを適用する予定です。
 講演者:大森一郎(BSCA理事/森ビル㈱設計統括部 設備設計部 参与)
設計・性能検証:日本設計(BSCA・CxF)
14:20-15:00 事例2)  「NTTファシリティ-ズ新大橋ビル」
「ICTを活用した快適性と省エネルギー性を両立したビル」の実現をコンセプトに建設したビルです。NTTファシリティーズの研究開発本部が入居しており、実証実験型オフィスとして活用しています。2015年にLEED-NCのGOLD認証を取得しました。
講演者:渡邊剛( ㈱NTTファシリティーズ 研究開発本部 環境・エネルギー部門 主任研究員)
設計・性能検証:㈱NTTファシリティーズ゙
性能検証:BSCA
15:00-15:40 事例3) 「清水建設本社」
清水建設本社は都市型超高層オフィスのZEBの実現を目指して計画されました。放射空調を軸とした環境技術を多数導入し、運用開始してから既に約3年半が経過しています。本講演では、導入した環境技術の最適化を図るためのチューニング事例やエネルギー使用量実績について紹介します
講演者:高橋満博(清水建設㈱ 設計本部設備設計部2部 グループ長)
設計・性能検証:清水建設㈱
15:40-15:50 休憩(10分)
15:50-16:30 事例4) 「大阪駅地域冷暖房施設」
本施設は、オーソドックスな省エネルギー手法で構成された熱源構成でありながら、最適な運転予測・実施・改善を徹底的に行うことで、全国トップレベルのプラント効率を発揮しています。本講演では、これらの取り組みについて紹介します。
講演者:島潔(㈱大林組 建築本部設備技術部 担当部長)
基本設計・性能検証:㈱三菱地所設計(BSCA・CxF)
実施設計・性能検証:㈱大林組
16:30-17:10 事例5) 「東京電機大学東京千住キャンパス」
本学の中核キャンパスとして都市型キャンパスの未来形を目指して計画されました。施設面においては、省CO2エコキャンパスの実現のため各種の先端的環境技術を適用しており、国交省の「住宅・建築物省CO2推進モデル事業」に採択されました。本講演では、計画・設計段階から定常運転段階である現時点までの「性能評価」の取り組みとその効用について紹介します。
講演者:百田真史(東京電機大学準教授)
計画・性能検証:東京電機大学
計画・設計・監理・性能検証:日建設計
性能検証:日建設計総合研究所(BSCA・CxF)
17:10-17:50 パネルディスカッション 
コ-ディネ-タ-:高瀬知章(前出)、講演者他
18:00-19:30  技術交流会
 司会 須山喜美 (BSCA理事 安藤ハザマ)
・講演者、BSCA関係者及び参加者有志による技術交流会を開催します。奮ってご参加下さい。
・1Fレストラン「プリオ-ル」にて18:00より開催 参加費:4,000円
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