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■コミッショニング資格者のビジネス対象

 1. コミッショニングプロセスの種類と全体系  体系図は→こちら

 2.新築ビルと既設ビル

 

1. コミッショニングプロセスの種類と全体系

 コミッショニングプロセスの対象は新築ビルと既設ビルに大別されます。新築ビルも完成後は既設ビルになります。既設ビルの立場に立つと、そのビルの新築時にコミッショニングプロセスが適用されたか否かで性能検証の履歴の蓄積(性能要件文書、各フェーズ・段階の性能検証プロセス報告書、試運転調整及び機能性能試験データと報告書、保守管理への的確な指示書など)に大きな差が有るので、以後の性能検証の仕方が大きく変わってきます。そこで性能検証プロセス、或いは性能検証は以下のように分類されます(空気調和・衛生工学会 建築設備の性能検証過程指針)。なお、以下にビルと呼ぶ時は実際は性能検証の対象とするビルシステムを指します。

@当初性能検証過程:新築ビルの竣工後1年までの期間を対象とする。

A復性能検証過程:当初性能検証過程を経ていない既設ビルを始めて性能検証するとき。

B再性能検証(過程):新築時であれ竣工後であれ、以前に性能検証過程を実施したビルを継続性能検証過程の一環として(又は単発的に)再び性能検証するとき。以下の定常性能検証過程の充足し得ない性能検証を専門家が行うもの。

C継続性能検証過程:当初または複性能検証過程に引き続いて、継続的計画的な性能検証が行われるとき。

D定常性能検証過程(この概念は上記の指針の中には含まれていませんが、その後の当協会の調査研究の結果定義されてきたものです):先立つ性能検証過程に基づいて作成された計画に基づいてビルの運転管理者が自ら行う

E生涯性能検証過程:当初性能検証過程から引き続いて継続性能検証過程を行い、リニューアル或いは廃棄に至るまで適正な性能を保持するために行検証過程の概念。

 以上を時系列的なフェーズの経過に合わせて描いた全体図はこちらに見てください。

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2.新築ビルと既設ビル

 新築ビルの性能検証過程を責任者(CA)として実行管理するには建築生産の全体像、対象とする建築設備に関する専門知識を有していることが必要である。特に深い知識が設計・施工・運転管理の何れかに偏っているとしても、全体像に関する広範な認識と深い洞察力とを欠くことはできない。同時に、専門知識に欠ける発注者に対して環境・エネルギー性能確保の意義と方法論、設計から施工に至る設計図書、建設図書を査閲する能力、社会やグローバルな環境やエネルギー問題の現状認識と将来への洞察力を持つことも必要である。ただし、設計、施工、試験検査のそれぞれに対する深い専門知識は必ずしも十分でなくてもそれはその方面の専門家(CxPE, Commissioning Professional Engineer))とチームを組みことによって達せられる。従って、新築ビルに対しては、CA(Commissioning Authority)、即ち性能検証責任者を目指す方向と、CxPE、即ち性能検証専門技術者を目指す方向とが有り、当然、それぞれの方向でのビジネスにつながる。

 既設ビルに対しては、既存システムの適正運転化、不具合検知・診断、劣化診断が中心的課題となり、新築ビルのようなビスの生産過程に対する知識は必ずしも必要でなく、むしろ、既設システムに対する適切なデータによる的確な解析、性能評価指標を的確に把握できること、システムの動きや制御の理論に基づく動作状況の洞察、要素機器とサブシステム、トータルシステムの段階的性能把握ができると共に、最終目的関数の充足状況を常に念頭に置いた解析ができることが必要である。時にはシステムの動作解析のために、シミュレーションツールを駆使することも求められる。すなわち、運転状況をマクロ、ミクロの両レベルからの洞察と解析ができる能力が要求される。従って既設ビルでは多くの場合、CxPE或いは、技能者レベルの人材(CxTE, Commissioning Technician

の活躍する場が多い。勿論、大規模なシステムで大規模な性能検証、ないし大規模な改修工事を伴う時はプロセス的視点が重要になるので、CAの登場を要請されるであろう。

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