| 環境問題が深刻化する中、省エネルギー性・室内環境(空気質)さらにはサステイナブルな建築/設備(特に空気調和/エネルギーシステム)の実現と建築設備の生産・維持保全を通じたライフサイクルに亘る品質確保は、循環型社会への移行を目指す我が国における健全な社会的ストックの確保の上からも極めて重要な課題となってきております。 |
この中で、建築生産過程における曖昧性に基づく不公平さの排除と新築・既設建物の的確なエネルギー・環境品質の性能検証の実施、その結果としての設備性能の社会的評価の確立が急務となりつつあります。
性能検証過程(コミッショニングプロセス)とは、環境・エネルギーならびに建物の使いやすさの観点から、建物使用者の求める要求性能を取りまとめ、設計・施工・受渡しの過程を通して、その性能実現のための性能検証関連者の判断、行為に対する助言・査閲・確認を行い、必要かつ十分なる文書化を行い、機能性能試験を実施して、受け渡される建築設備システムの適正な運転保守が可能な状態であることを検証することであります。
また、性能検証過程を全うするために必要な管理ツール、技術ツール(試験・診断・検査など)は、各種の範疇の既設建物性能診断システム(ESCO、省エネ診断を含む)においても活用できるものであります。
こうしたコミッショニングの実施により、室内環境の衛生的・健康的・快適性の保持を図るとともに、エネルギーおよび排出物質を最小限にして省エネルギーと地域・地球環境保全に貢献すること、建物の使いやすさと保守性の確保と長寿命化への貢献を確実にすることが可能となり、これを継続的に実施することによってその効果を一層確実なものにすることができます。
このことは結果的に良好な社会資本の蓄積、経済性の獲得、環境コストの低減に役立ちます。
こうしたコミッショニングを定着させ、良質な建築設備の確保のためには、専門知識を欠くために真に望む要求品質を定義し取得することが困難なオーナーのための支援と、その保有する建築設備の不動産価値が適切に評価される技術的、制度的な仕組みの確立が必要であり、それにはビルオーナーをはじめとする関係者の理解と協力も不可欠であります。 |
| このため、ビルオーナー層、設計者・技術者層、請負業層、維持管理技術者層への啓蒙普及活動と人材育成活動の実施、業務技術ガイドライン等の作成など建築設備の性能検証(コミッショニング)過程の遂行に関連する技術・制度の研究・開発、教育・普及を目的として、これらの趣旨に賛同する技術者、研究者や企業・団体による非営利団体(仮称コミッショニングNPO)の設立を提案するものです。 |